日本現代中国学会全国学術大会
総会のご案内


日本現代中国学会第56回全国学術大会および総会を下記の通り開催いたしますので、是非ともご出席下さいますよう、ご案内申し上げます。
2006年9月1日 日本現代中国学会

日時
2006年10月21日(土)
自由論題 10:20(受付開始9:30)〜16:30
総会   16:40〜17:30
懇親会  17:30〜19:30
2006年10月22日(日)
共通論題報告・講演 10:00〜15:00
          (受付開始9:30)

会場: 和光大学

大会実行委員会事務局
〒195-8585 東京都町田市金井町2160 
和光大学表現学部加藤研究室気付
Tel.044-988-1431(代)
 E-mail:m.kato@wako.ac.jp


大会プログラム

 第1日 10月21日 (土) 自由論題 
*9:30受付開始

第1分科会 政治・法律(3階H302教室)
◆座長 平野聡(東京大学)
第1報告(11:10〜12:00)
「中国の対外宣伝におけるインターネット宣伝」
董宏(桜美林大学)

 昼の休憩 12:00〜13:00 

◆座長 姫田光義(中央大学)
第2報告(13:00〜13:50)
「戦後東アジア国際秩序の再編と中国残留日本人の発生
 ―『遣送』と『留用』のはざまで―」

大澤武司(中央大学)
第3報告(13:50〜14:40)
「中国共産党支配地域における日本人留用の諸相:1945-1950年代」 
鹿錫俊(大東文化大学)

 小休憩 14:40〜15:00 

◆座長 高見沢磨(東京大学)
第4報告(15:00〜15:50)
「中国人材派遣法の立法化
 ―先進諸国における労働者派遣法の考察から」

太武原(大阪経済大学)
第5報告(15:50〜16:40)
「『七五年憲法下の中国人民司法』再考
 ――公判・「宣判」大会の位置づけを中心に」

通山昭治(九州国際大学)

第2分科会 経済分野 (3階H301教室)
◆座長 佐々木信彰(大阪市立大学)
第1報告(13:00〜13:50)
「内蒙古牛乳業の広告戦略」
蘇林・伊藤昭男(北海商科大学)
第2報告(13:50〜14:40)
「中国住宅市場における諸問題
 ――住宅政策が市場形成に与えてきた影響に留意して」

中岡深雪(大阪市立大学大学院生)

 小休憩 14:40〜15:00 

◆座長 田島俊雄(東京大学)
第4報告(15:00〜15:50)
「中国の水価格変動と水資源の合理的利用
 ――北京・天津を事例にして」

興津正信(大東文化大学大学院生)
第5報告(15:50〜16:40)
「河南省の観光産業
 ――地方政府の観光政策を中心に」 
 
栄欣(大東文化大学大学院生)

第3分科会 社会・歴史 (3階H303教室)
◆座長 聶莉莉(東京女子大学)
第1報告(10:20〜11:10)
「中国黄海島嶼の漁業と家族生活
 ――長山諸島の漁村に関する社会人類学的考察」

緒方宏海(東京大学大学院生)
第2報告(11:10〜12:00)
「中国北方漁村における家族と婚姻の変容」
王慧琴(慶応大学)

 昼の休憩 12:00〜13:00 

◆座長 西村成雄(大阪外国語大学)
第3報告(13:00〜13:50)
「中国北京市の高齢者施設の入居者に関する研究」 
 
横浜勇樹(三重中京大学)
第4報告(13:50〜14:40)
「陸軍「蒙古通」軍人の系譜
 ――関東軍の内蒙古工作を中心として」 

森久男(愛知大学)

 小休憩 14:40〜15:00 

◆座長 大里浩秋(神奈川大学)
第5報告(15:00〜15:50)
「中国における私費留学政策の変容」
李c(愛知大学大学院生)
第6報告(15:50〜16:40)
「黒竜江省の農村部における農業改革前の学校教育の普及」 
川副延生(名古屋商科大学)

第4分科会 文学・思想 (3階J301教室)
◆座長 阪本ちづみ(法政大学)
第1報告(10:20〜11:10)
「「野蛮」な「文明」
 ――社会小説に描かれる文明結婚」

神谷まり子(国士舘大学)
第2報告(11:10〜12:00)
「胡適の文学史観について」
大橋義武(東京大学大学院生)

 昼の休憩 12:00〜13:00 

◆座長 小谷一郎(埼玉大学)
第3報告(13:00〜13:50)
「中国映画はどのように語られていたのか
 ――戦時日本における中国映画論」

晏?(一橋大学大学院生)
第4報告(13:50〜14:40)
「陶晶孫と村山知義
 ――1930年前後を中心として」 

 中村みどり(早稲田大学)

 小休憩 14:40〜15:00 

◆座長 刈間文俊(東京大学)
第5報告(15:00〜15:50)
「「大世界」から「上海人民遊楽場」へ
 ――遊楽場の社会主義的改造」

森平崇文(東京大学大学院生)
第6報告(15:50〜16:40)
「閻連科について」
谷川毅(名古屋経済大学)

総会
10月21日(土) 16:40〜17:30
会場 3階J301
理事長挨拶 毛里和子(早稲田大学)
議事:会務報告、決算、予算案など

懇親会
10月21日(土) 17:30〜19:30
会場 和光大学生協食堂
会費 一般会員5,000円 学生会員3,000円


第2日 10月22日 (日) 

共通論題 
「文革40年と中国の現在」


*9:30受付開始 4階Jホール
午前の部 10:00〜12:00 報告と全体討議

◆座長 上原一慶(京都大学)
「建国後中国の社会変容と文化大革命」
 金野純(日本学術振興会特別研究員)
「漸進的改革の初期条件
 ――文革期の地方分権を再認識」 
 呉暁林(法政大学)
「紅い激情――文革の表象とその展開」
 牧陽一(埼玉大学)

昼の休息 12:00〜13:00 

午後の部 13:00〜15:00 講演

◆座長 佐治俊彦(和光大学)

「近45年における中国と私」
 丸山昇(東京大学名誉教授)

「毛沢東の思想と文化大革命」
 近藤邦康(大東文化大学)

閉会


共通論題テーマ「文革40年と中国の現在」

 日本で「戦争を知らない子供たち」という歌が流行った時期は、文革が始まって数年内のことだったが、その始まりから40年を迎える本年ともなると、中国でも、「十年の動乱」の傷痕をかかえる人たちがいなくなったわけではないが、「文革を知らないおとなたち」も増えつつある時代を迎えている。それどころか、「六四=天安門事件を知らない子供たち」もでてきていて、オリンピック景気に沸く北京ではその記憶も色あせてしまったかのようにもみえる。世界の多くの観光地でまず目に付くのは中国人旅行客だといえるほどの状況にも表れているように、90年代以降、世界におけるプレゼンスを巨大なものにしつつある中国の激変をあらためて実感する昨今となった。
かたや日本も、911事件以降のアメリカの「対テロ」の名による世界戦略上の米軍再編にあたって、「日米同盟」強化・「日米一体化」路線へと大きく舵をきりはじめている。中国のほうの激変だけでなく、そうした日本のありかたもまた、戦後の日本国憲法と日米安保の抱き合わせで経済復興・発展をとげた歴史からみて、その将来への影響が決して小さくはない変更を選択しつつあるといってよい。これも昨年来の中国における「反日」行動・世論および日本に広がる「嫌中」感情と無縁ではないだろう。
日中関係史的にみればそのように楽観を許さない段階にさしかかりつつある今、日本における中国研究者としては、歴史認識や宗教文化問題への専門的かつ多角的視野に裏付けられた資源を供するとともに、グローバル化と軍事的政治的世界再編の動きのなかでの日中、アジアの位置づけを冷静におこなう必要があるだろう。
そういう意味で、かつて世界を震撼させた文革を、その関連性・断絶性をはじめ、むしろ中国(そして世界)の現在を考察する参照軸として再考しておくことは重要な作業といえよう。そこで、今大会では、以下の柱をたてて、この問題をテーマとしてとりあげたい。
1,ベトナム反戦運動およびそれと連動した世界的学生運動の波という世界の揺れのなかに、文革を位置づけてみる。当時、世界的に「マオ派」が出現、毛沢東語録が聖書に次ぐベストセラーであるといわれたことなどからしても、看過できない問題があろう。
2,1の点とも関連することとして、文革では少なくとも理念においてはあらゆる面で社会平等が希求された。だが今日の中国の抱える大きな問題のひとつは、この何年かの大会でも言及されてきたように、格差の問題である。この問題をどうとらえていくのか、これは格差社会の肯定、勝ち組/負け組という分化が支配的になりつつ日本においても、経済発展を遂げつつある周辺のアジア諸国においても多々共通するところがあろう。
3,在外中国人研究者によって、「文革受難者」列伝が編まれたりし始めた今、現実の「社会主義国」の政治文化ともかかわる、社会システムにおける抑圧的装置あるいは暴力の問題もまた、その文化的表出をも含めて突き詰めておく必要があろう。これもまたアメリカをはじめとするテロ対策の名のもとの暴力の問題ともつながることになろう。
以上の点をおさえ、あるいは手がかりとして、各方面からの報告と、広い見識からの総評的コメントで議論が活発化することを望みたい。

2006年 大会実行委員会


全国理事会のご案内

大会前日の10月20日(金)午後5時より、東京大学14号館7階706会議室で全国理事会を開催しますので、理事の方はご出席ください。夕食の準備の都合上ご出欠を同封ハガキでお知らせ願います。

事務局からのお願い
1. 同封のハガキは、会員名簿情報の更新・充実の資料にも利用されますので、ご出欠の如何にかかわらず、漏れなく記入の上、9月25日(月)必着でご返送ください。とくに住所・所属などに変更のある場合、変更事項を明記願います。
2. 大会当日に、会員は2006年度会費5000円を納入してください。
3. 参加者から報告資料などの費用として、会場で参加費1000円をいただきます。
4. 懇親会は第1日の21日(土)午後5時半より、和光大学生協食堂にて開催します。会費は、一般会員5000円、院生・学生会員は3000円です。みなさまのご参加をお待ちしております。
5. 昼食は、希望者に弁当(1000円)を用意します。21日(土)は昼食時に生協食堂が営業しておりますが、22日(日)は休業です。大学周辺には飲食店も売店もほとんどありませんので、どうぞ弁当をご利用ください。弁当を予約される方は同封ハガキでお申し込みください。(懇親会や弁当を申し込んで取り消される方は、10月10日よりも前にご連絡ください。)
6. 出張依頼状を必要とされる方は、日本現代中国学会事務局(〒153-8902東京都目黒区駒場3-8-1東京大学教養学部中国語研究室気付)まで至急ご連絡ください。


☆ご来場の手引き

○「和光大学」へのアクセス
小田急線鶴川駅よりスクールバスで10分、
徒歩20分

○「鶴川駅」へのアクセス
*新宿駅より小田急線で約40分
*渋谷駅より井の頭線で「下北沢駅」乗り換え
(約45分)
*横浜駅よりJR横浜線で「町田駅」乗り換え
(約55分)
*新横浜駅よりJR横浜線「町田駅」乗り換え(約45分)
*八王子駅よりJR横浜線「町田駅」乗り換え(約45分)

○「鶴川駅」和光大学スクールバス発着所
北口改札(駅前ビル側)を出て右へ、郵便
ポスト、タクシー乗り場、不動産店前を通っ
てマルエツ側へ横断歩道を渡り、左手の公衆
電話ボックス近く、バスロータリー向かいビ
ル(窓に「和光大学ぱいでいあ」の看板あり)
付近。
<スクールバス鶴川駅前発時間表>
10月21日(土)  
8:30  9:10  9:40  10:00 
10:20 10:55 12:00 12:30
13:15 14:20 14:55 16:05
16:35 17:20 

10月22日(日) 
8:30  9:00  9:25 9:50 
10:15 11:30 11:50 
12:20 12:40 13:05

○「鶴川駅」から徒歩の場合
南口改札(町田方面ホームの町田よりの端)
を出て直進、つきあたり飲食店前で左へ折れ、
衣料品店、不動産店の前を通り鶴見川べりに
登り、右へ折れ、自転車置き場を過ぎたところ
で橋を渡り直進、左手に酒屋(市村青果店前
和光大学スクールバス発着所)を見ながら、
つきあたりを右に折れ、道なりに緩いカーブを
まがり道なりに進み、山崎ショップ、かじのや
納豆工場を経て和光大学へ。

○「鶴川駅」からタクシーの場合
約10分、約1000円。

☆大学の住所と電話番号

〒195-8585 
東京都町田市金井町2160 
Tel.044-988-1431(代)