日本現代中国学会
全国学術大会・総会のご案内


 日本現代中国学会第55回全国学術大会および総会を下記の通り開催いたしますので、
是非ともご出席下さいますよう、ご案内申し上げます。


                                   2005年9月5日
                                         日本現代中国学会


日 時:
2005年10月22日(土)
 ◇自由論題 9:30(受付開始9:00)〜16:30
 ◇総会   16:40〜17:30
 ◇懇親会  17:30〜19:30


2005年10月23日(日)
 ◇共通論題・全体討論 10:00(受付開始9:30)〜16:00 
  (共催:愛知大学現代中国学会)

会 場:愛知大学車道校舎


大会実行委員会事務局


〒470-0296 

愛知県西加茂郡三好町黒笹370
愛知大学現代中国学部
三好 章 研究室気付

Tel./Fax.0561-36-1119(ext.8568)
E-mail: sanhao@aichi-u.ac.jp


大会プログラム

第一日 10月22日(土)自由論題
*9:00受付開始

第1分科会 政治・法律分野 (9階 K903教室)

◆座長 吉川 剛(愛知大学)

 第1報告(9:30〜10:20)
 「文革期における民主・自由に関する言説について」
 吉村拓三(愛知大学大学院院生)

 第2報告
(10:20〜11:10)
 「中国の環境汚染訴訟における因果関係の証明について
       ―福建省寧徳市屏南県の事例を中心に―」

  櫻井次郎(名古屋大学)

 第3報告(11:10〜12:00)
 「台商協会在中国:象徴主義的競技場」
 (日本語通訳あり)
 呉 介民(清華大学(台湾))

 
昼の休憩 12:00〜13:00 

◆座長 宇田川幸則(名古屋大学)

 第4報告(13:00〜13:50)
 「中国における農村土地請負経営権の流通に関する新展開」
 長 友昭(早稲田大学大学院院生)

 第5報告(13:50〜14:40)
 「現行民事訴訟法における当事者制度」
 御手洗大輔(東京大学大学院院生)

 
小休憩14:40〜15:00 

◆座長 河辺一郎(愛知大学)

 第6報告(15:00〜15:50)
 「ダンバートン=オークス会議における中国外交のディレンマ」
 石黒亜維(大阪外国語大学大学院院生)

 第7報告
(15:50〜16:40)
 「中国の『世界遺産』―その変容と今後の課題」
 加治宏基(愛知大学大学院院生)


第2分科会 経済分野 (10階K1002教室)

◆座長 加藤弘之(神戸大学)

 第1報告(11:10〜12:00)
 「上海『新天地』にみる旧区改造戦略
 ―保存という開発手法の構築過程」
 神山郁美(一橋大学大学院院生)

 昼の休憩 12:00〜13:00 

◆座長 上原一慶(京都大学)

 第2報告(13:00〜13:50)
 「自然保護区における農民と自然保護の相克
 ―貴州省草海自然保護区の事例」
 吉川成美(東京農業大学大学院院生)

 第3報告
(13:50〜14:40)
 「中国外資・国内企業間産業連関表を用いた DPG分析」
 木下英雄(龍谷大学)

 小休憩14:40〜15:00 

◆座長 佐々木信彰(大阪市立大学)

 第4報告
(15:00〜15:50)
 「中国民族自動車産業の展開
 ―経済型SUVメーカーの民族ブランド車戦略―」
 森 久男(愛知大学)

 第5報告(15:50〜16:40)
 「地域格差は拡大しているか
 ―ジニ係数の見方に関するひとつの注意―」
 大西 広(京都大学)


第3分科会 社会分野 (10階 K1003教室)

◆座長 鄭 新培(大東文化大学)

 
第1報告(10:20〜11:10)
 「中国農村養老保険加入を規定する要因に関する考察
 ―内陸少数民族県二県での質問用紙調査結果をもとに―」

  姚 新華(奈良女子大学大学院院生)
 
 第2報告(11:10〜12:00)
  「中国の障害者福祉政策 ―障害者就業支援について―」
 真殿仁美(九州看護福祉大学)

 昼の休憩 12:00〜13:00 

◆座長 大島一二(東京農業大学)

 
第3報告(13:00〜13:50)
 「『名古屋地区 新華僑』研究」
 久野輝男(人民大学客員研究員)

 
第4報告(13:50〜14:40)
  「中国における群衆騒乱事件の新傾向とその要因」
 宇野和夫(早稲田大学)

 小休憩14:40〜15:00 

◆座長 馬場 毅(愛知大学)

 
第5報告(15:00〜15:50)
 「黒龍江省における文革時期の知識青年の県別上山下郷人数とその特徴」
 川副延生(名古屋商科大学)

 
第6報告(15:50〜16:40)
 「近代における達斡爾(ダフール)人の政治活動からそのアイデンティティに
 関する一考察」

 暁 敏(愛知大学大学院院生)


第4分科会 歴史分野 (10階 K1004教室)

◆座長 山田 敦(名古屋市立大学)

 
第1報告(9:30〜10:20)
 「台湾東部花蓮港庁における日本人官営移民村の発展と変化
 ―移民村内におけるエスニック グループ構成の変化を中心に」

 大平洋一(筑波大学大学院院生)

 第2報告(10:20〜11:10)
 「1950年代台湾の文化政策に関する一考察 ―脱植民地化との関連で―」
  菅野敦志(早稲田大学大学院院生)
 
 
第3報告(11:10〜12:00)
 「抗日戦期における中国辺境学会と蒙漢同源説」
 島田美和(大阪外国語大学大学院院生)

 昼の休憩 12:00〜13:00 

◆座長 並木頼壽(東京大学)

 第4報告(13:00〜13:50)
 「上海における近代造船業の特質」
 菊池敏夫(日本大学大学院院生)
 
 
第5報告(13:50〜14:40)
 「清末の海軍再建と日本 ―1910年の日本視察を事例として」
 馮 青(中央大学)

 小休憩14:40〜15:00 

◆座長 西村成雄(大阪外国語大学)


 第6報告(15:00〜15:50)
 「旧日本軍憲兵は「中国法庭」でどのように裁かれたのか
 ―済南・北京憲兵隊を中心に」

 和田英穂(愛知大学国際中国学研究センター)

 
第7報告(15:50〜16:40)
  「維新政府の解消と汪精衛政権の樹立」
 堀井弘一郎(都立両国高校)


第5分科会 文学・思想分野(13階 第3会議室)

◆座長 黄 英哲(愛知大学)

 第1報告(13:50〜14:40)
 「周作人と川柳」
 潘 秀蓉(東京外国語大学大学院院生)

 小休憩14:40〜15:00 

 第2報告(15:00〜15:50)
 「張資平の初期作品における女性像の形成について
 ―作品読解と女性登場人物の分析から―」

 松岡純子(長崎県立大学)

 
第3報告(15:50〜16:40)
 「中国近現代史再検討」
 辻 康吾(獨協大学)



 【総 会】
10月22日(土)16:40〜17:30
 会場 3階コンベンションホール
  理事長挨拶 毛里和子(早稲田大学)
  議事:会務報告、決算、予算案など

 【懇親会】
10月22日(土)17:30〜19:30
  会場 1階カフェラウンジ
  会費 一般会員5,000円 学生会員3,000円



第二日 10月23日(日) 共通論題報告・全体討論
*9:30受付開始

(於:3階 コンベンションホール)

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「21世紀における日中関係と中国の権力構造
           
……政治・経済・文化・社会」
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(共催:愛知大学現代中国学会)


≪午前の部≫ 10時00分〜11時30分

座長 砂山幸雄(愛知大学)
【混迷する日中関係】 10:00〜11:30             ……日本語によるパネル

 @馮 昭奎(元中国社会科学院日本研究所副処長、現愛知大学現代中国学部)
 AReinhard Drifte(University of Newcastle, UK)
 B国分良成(慶応大学)

≪午後の部≫ 12時30分〜16時

座長 山田辰雄(放送大学)
【現代中国への視角】 12:30〜15:30   ……非日本語圏報告者には日本語通訳付

@
歴史:「政治轉型的挑戰:近代中國「黨國」體制的發展與省思」
 ○報告者 呂 芳上(東海大学(台湾))
 ○コメンテーター:馬場 毅(愛知大学)

A政治・社会:「从十一个"小人物"的回憶文本看五十年代中華人民共和国的社会整合」
 ○報告者 高 華(南京大学)
 ○コメンテーター:田中 仁(大阪外国語大学)

B経済:「産業発展と産業政策〜自動車産業と情報通信産業を中心に〜」
 ○報告者 李 春利
 ○コメンテーター:川井伸一(愛知大学)

C文化:「中国ロック音楽への行政の対応」
 ○報告者 青野繁治(大阪外国語大学)
 ○コメンテーター:白水紀子(横浜国立大学)

D総括:"China's Resilient Authoritarianism: Sources of Stability of the Chinese Regime"
 ○報告者 Andrew. J. Nathan(Columbia University)
 ○コメンテーター:毛里和子(早稲田大学)

◆全体討論(15時30分〜16時)
◆閉会


21世紀における日中関係と中国の権力構造
……政治・経済・文化・社会
(開催するにあたって)
 21世紀に入った現在、中国が国際的に巨大な影響力を政治・経済両面で持つようになったことは明確である。いっぽう、日中関係は双方のナショナリズムの不毛な相克といった様相さえ呈するようになり、「政冷経熱」から「政経ともに冷」というさらなる混迷に陥る危険性まで見せるようになっている。これは、1972年以来の日中関係において転換点となるのであろうか。今大会では、こうした緊急事態を踏まえて第1セッションとして「混迷する日中関係」を設け、日中関係の現在と展望を「歴史認識」「安全保障」「経済関係」など多方面から検討する。
 第2セッションでは、21世紀中国の権力構造について検討する。1980年代に本格化した「改革開放」路線は、1990年代には江沢民政権下において「社会主義市場経済」をかかげるまでになり、 1989年の「六四」天安門事件における異議申立ても、過去のものとして風化しているようにさえ見える。1949年以来、一貫して中国の執政政党の座にあり続ける中国共産党は、2002年の16全大会では「社会主義」をかかげながらも企業経営者の入党を容認するなど、マルクス主義の古典的理解では想像すらできなかった変容を遂げつつあり、階級政党から「国民政党」への道を歩みつつあるやにも見える。
 また、経済面に目をやれば、2001年12月のWTO加盟に象徴されるように、世界経済の中で中国の占める位置はいよいよ大きくなりつつあり、日本にとっても最大の貿易相手国となった。その一方で、発展の地域差、所得格差の拡大などに代表される国内の矛盾は増大する一方である。
 こうしたことは、21世紀に入った中国を再度多面的に考察する必要性をいっそう高めている。中華人民共和国成立後、中国の権力構造は共産党による強権支配が一貫していると一元的に捉えられがちである。しかし、ことはそれほど単純であろうか。中華人民共和国成立後すでに半世紀以上、文革終結宣言からでもすでに30年ほどの時間がたった。この間、はたして中国の権力構造に本質的な変化ははたしてあったのか、それともなかったのか。各時期の最高実力者のキャラクターや政治路線の変化のみに問題を収斂し得ないことは明らかであり、総体としての中華人民共和国が検討の俎上に上せられねばなるまい。また、南京時代に中国の国民統合を一度は達成したとされる中華民国についても、その統治のあり方は孫文の言う「訓政期」における「以党治国」という言葉で理解することが現在一般的となっている。そうであれば、統治方法としての中華人民共和国における「プロレタリア独裁」と国民政府時期の「以党治国」との距離は「党国体制」論として近接しているものと見られるが、その共通性・異質性をいかに理解すべきなのか。中国史における通奏低音として、常に響いているのであろうか。それはまた時間的空間的にどのように連関しているのであろうか。
 これらをふまえた上で中国の権力構造を検討するには、時間的には中華民国・1970年代までの中華人民共和国、1980年代以降の中華人民共和国において、政治権力・経済構造・文化潮流・社会構造について総合的に検討すること、したがって政治・経済・思想・文化・歴史など多方面からのアプローチが必要とされよう。それは、20世紀中国を検討しつつ21世紀中国を展望するためばかりではない。また、中国が広大な領域や膨大な人口を擁し、重層的な歴史と複雑な民族構成を持つからだけでもないであろう。研究者個々は、日常的に自らの専攻する各分野において研究という営為を続けている。海外からの報告者を招いた本大会においては、各分野からの発言をふまえて、国際的な議論として21世紀中国を総体的に理解し展望するため、学術的討論の場が醸成されることを期待している。
                           2005年9月 大会実行委員会


東亜同文書院記念センター・
霞山文庫見学会のご案内


愛知大学は、戦前上海にあった東亜同文書院大学をその前身のひとつとしております。
そのため、これに関連する資料を展示する「東亜同文書院記念センター」、および書院
創設に深く関わった近衛篤麿の蔵書である霞山文庫を所蔵しております。現代中国学
会全国学術大会開催に際し、東亜同文書院記念センターおよび霞山文庫の見学会を
企画したいと思います。
なお、いずれも愛知大学豊橋校舎にありますので、そちらでの見学となります。


日時 10月24日(月)  午前11時(現地集合)
場所 愛知大学豊橋校舎
(JR.名鉄豊橋下車、豊橋鉄道三河線乗り換え、愛知大学前下車)
〒441-8522 愛知県豊橋市町畑町1-1 Tel.0532-47-4111(代)

*参加ご希望の方は、同封の大会参加申込 葉書にてお申込み下さい。



全国理事会のご案内
 大会前日の10月21日(金)午後5時より、愛知大学車道校舎13階第3会議室で全国
理事会を開催しますので、理事の方はご出席ください。夕食の準備の都合上、ご出欠
を同封のハガキでお知らせ願います。


事務局からのお願い
1.同封のハガキは、会員名簿情報の更新・充実の資料にも利用されますので、ご出
欠の如何にかかわらず、漏れなく記入の上、9月26日(月)必着でご返送ください。とくに
住所・所属などに変更のある場合、変更事項を明記願います。


2.大会当日に、会員は2005年度年会費5,000円を納入してください。

3.参加者から報告資料などの費用として、会場で参加費1,000円をいただきます。

4.懇親会は第1日の22日(土)午後5時半より、1階カフェラウンジにて開催いたします。
会費は、一般会員5,000円、院生・学生会員は3,000円です。多数のご参加をお待ちし
ております。


5.昼食については、希望者に弁当を用意いたします(1000円)。第2日目の日曜日は、
校内の食堂は休業です。また周辺のレストランが混雑することが予想されますので、
弁当をご利用ください。弁当を予約される方は同封ハガキでお申し込みください(懇親
会や弁当を申し込んで取り消される場合は、必ず10日以上前にご連絡下さい)。


6.出張依頼状を必要とされる方は、日本現代中国学会事務局(〒153−8902東京都
目黒区駒場3−8−1東京大学教養学部中国語研究室気付)まで至急ご連絡ください。


愛知大学車道校舎へのアクセス
〒461-8641 愛知県名古屋市東区筒井2丁目10-31
Tel.052-937-8111(代)
名古屋市営地下鉄桜通線 車道(くるまみち)駅下車 徒歩2分
*車道へは、名古屋より地下鉄で8分

以上